【第40話】 狐◆fmUqUShWkg 様

『天井』

 

実家の座敷で昼寝をしようと、うとうとしていた時である。
突然天井の方から、ドタドタドタッ!!という人が走り回る音がした。
びっくりして飛び起きる。
誰だ、こんな大層な音を立てているのは。
寝起きの鈍い頭でそこまで考えてから気づいた。
今日は自分以外誰もこの家にはいないのではなかったか。

ふと見上げると、
その天井を走り回ったかのように小さな足跡がついていた。

気が付くと夕方で、どうやら寝てしまっていたらしい。
見上げた天井には足跡など無かった。

あれは夢だったのか、それとも他の何かだったのか。


【了】